姿形書換字【】
[音] | セン |
[訓] | や |
《意味》
や(矢)。また、やだけ。しのだけ。矢をつくるのに適した竹。
【箭眼】せんがん
城の塀や櫓・軍船の胴壁などに設けた、中から矢を射るための穴。
「矢狭間」
【箭】や
武器の一つ。細い竹の棒の一方の端に鏃をつけ、他方の端に羽をつけて、羽のついた方の端を弓づるにかけて射るもの。
長さや太さを揃えた矢。
「矢」とも書く。
Wikipedia「矢」
【暗箭傷人】あんせんしょうじん
密かに人を陥れること。
「暗箭」は暗闇から矢を射ること。
密かに放たれた矢が人を傷つける意。
「暗箭人を傷つく」が書き下し文。
【火箭】かせん
【弓箭】きゅうせん
【光陰如箭】こういんじょぜん
月日がたつのが速いことの例え。
月日は箭(矢)のように速く過ぎ去ってしまうということ。
「光陰」は太陽と月の意から、月日、年月、長い時間の意。
「光陰箭の如し」が書き下し文。
「烏兎匆匆」「烏飛兎走」「光陰流水」「露往霜来」
《字体》
「月」の形には字源的に3種類ある。
①天の「月」由来の「」、②「舟」由来の「」、③「肉」由来の「」。
①は中の短い横画が右の縦画にくっついておらず、わずかな隙間がある。
②は中が点々になっている。
③は横画が左右の縦画に完全にくっついている。
「前」の「月」は②に相当するが、唐代より①②③いずれも楷書では①や③のように書いてきた。
特に筆で書く場合、①の方が、内がゆったりとして美しく、書きやすいからだと思われる。
「」だけではなく「」「」「」なども①と同様に書かれてきた。
文部省活字では、③で統一されているが、①も許容されている。